YITCは開港の地・横浜の歴史とともに


横浜が1859年の開港を機に日本有数の港となってまもなく、1870年には外国人居留者たちが明治政府から土地を借りて公園を作りました。それが今日、名勝地として文化財指定を受けた山手公園です。1876年にはこの山手公園でローンテニスが日本で始めてプレーされました。その場所に、1878年、在日イギリス婦人たちがLadies Lawn Tennis and Croquet Clubを結成しました。これがYITCの母体で、以来、現在まで日本テニス発祥の地として、伝統のクレーコートを維持してきています。 

 

国際親善とテニスの普及


YITCは、開港の地・横浜の歴史に育まれて来たことから、今日も、国際的なコミュニケーションと国際親善への貢献を重視しています。また、日本のテニス発祥の地であることから、テニスの普及、テニスを通じての国際理解の促進、世界的に活躍できる人材の育成をYITCの活動目標としています。また、世界中の100年以上の歴史を持つテニスクラブの協会であるCentenary Tennis Clubs (CTC) の一員として、国際親善や国際的なテニスの普及活動に貢献できることはYITCの誇りです。

クレーコート


テニスがYITCの"原動力"です。クラブハウスの前面に2面、高台に4面、計6面のクレーコートがあります。これは、Ladies Lawn Tennis and Croquet Club結成当初よりは拡充されていますが、創設時の地形をほぼそのまま現在に伝えています。

YITCのクレーコートは良質な荒木田土を使って、日々丁寧に整備されています。クレーコートは表面が弾力に富んだ土であることから、全天候型の人工表面のコートに比べて、一般にストロークのラリーが長く続き、選手の足腰への負担が少ないとされています。
一方で、ほぼ生き物といって良い自然の土を使っているため、天候や気象条件の影響を受けやすく、日常の手入れには大変な手間がかかります。ボールのバウンドが不規則に変化することがないよう、ローラーで表面を均質にならしておくことが必要で、ラインも石灰を溶いて小さなほうきのような刷毛で手書きをしています。雨上がりにコートに入って足跡を付けるようなことは、重大なマナー違反です。日常のプレーでも、何らかの理由でコート面を傷つけた場合には、きちんと補修をしておかなければなりません。コートが乾きすぎたときには撒水が必要であり、試合の前後には、ブラシで表面の砂をならすこともします。

YITCでは、こうした日常の手入れに力を入れるのはもちろん、プレーヤー自らがクレーコートについてのしっかりした知識を持ち、コート整備に協力して伝統のクレーコートを守っています。     

 

Community


"Club"が"Community”に置き換わったのは、1982年に公益法人としての位置付けを明確にしたことに由来します。当コミュニティのキーワードは「ボランティア精神」です。YITCの運営を監督指導する理事会や種々の委員会はメンバー自身が運営しています。メンバー自身がバーベキューを作り、クラブハウスの戸締まりをして帰ります。しかし、入会を希望する方には、ドアはいつでも開いています。気軽にお立ち寄りください。そして、日本で最初に設立された当テニス・コミュニティの理念のもと、よき伝統である「仲間」となることのすばらしさを確かめてください。

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